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室生寺
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室生寺「筆者スケッチから」
 
 楽・らく教室写生会 (清澄の室生寺)  2005年12月12日
▼奈良県宇陀郡室生村▲
室生寺山門
室生寺は女人高野といわれているが、教室には女性の人が多いのでグッドタイミングでもあった。
それにしても初冠雪の翌日と、大変寒い写生会となった。
しかし人は少なく静かな山寺は、一層神秘的で、素晴らしい時間を体験できた。
■ 塔の新旧比較(どちらも逓減率が実にシンプルなシルエットを出している)
上の写真は檜皮葺き屋根 (修復前)
修復後の現在の屋根は原型に近く
やや直線的 2005年12/12 (撮影)
◆塔の高さは高さ16.2メートル(屋根は当初檜皮葺きではなく板葺きだった)
※ カメラマン 土門 拳 氏(1909〜90年)が好んでモチーフに選んだ室生寺五重の塔は、1998年9/22の台風で損壊し、後日(2000年12月)修復された…その時、屋根裏から昔の改修図面が出てきた。これまで(鎌倉、室町、江戸、明治)と四度にわたり改修されたが、今回の改修工事はよりその原型に近い形に修復され、その姿は以前にもまして神秘的な雰囲気が漂っている。
建造物も長年の風雪に耐えることで、その環境にしっかりと根付き、同化し当初からそこに存在していたかのような錯覚すら憶える。
鎧 坂
■ (鎧坂・段上)には雪で化粧した 国宝 金堂 「平安時代前期」がひっそりと佇んでいる。
中には五体の仏像があるが、その全ては、この室生の森から切り出された木材で作られたものです。釈迦如来立像の彫刻は蓮菠式と呼ばれ柳眉な曲線が美しい。
神秘的なその姿に引き寄せられるように歩を進める。落葉の紅葉に白雪が美しい。
一瞬、時間が止まったような静寂はなんとも清々しい気持ちを与えてくれる。
鎧坂を登ると、穏やかな柿葺(こけらぶき)の金堂が石段の上に次第に競り上がって、全貌の見える小さな平地に出る。
礼堂
■ 階段(鎧坂)を登りつめ、右側面へと廻ると、白い屋根に残照の紅葉が感動的な
  シュチュエーションを展開する、非常にタイムリーな一瞬だった。
▼ 高床の正面一間通りは江戸時代に付加した礼堂で、これが無かった時代には、この石段上から金堂内の仏像の姿が拝めたようだ。
国宝・金堂
金堂前庭の左手にある三間四方のこの堂は、興福寺の伝法院を受け継いだと伝える鎌倉時代の建築で、元は南向きであったのを室町時代に東向きとし、江戸初期にも改造されている。内部の四本柱の中に須弥壇を置き、厨子入りの弥勒像を安置する。
重文・弥勒堂「鎌倉時代期」
堂内には、厨子入りの弥勒像を安置する
■ 堂内の仏像
▼堂内の須弥壇には中尊の釈迦如来像を中心に、向かって右へ薬師如来と地蔵菩薩像、左は文殊菩薩と十一面観音像の五尊(国宝・重文、平安時代前・中期、)が並び、その前に十二神将像(重文・鎌倉時代)が一列に配されている。
▼特に、釈迦如来像(平安時代)の衣文「えもん」は翻波式「ほんぱしき」と呼ばれ、その柳眉な曲線は、生命感、溢れる表現が特色である。
▼五尊像は大きさや作風に違いがあって、同時期のものとは言えないが、いずれも一木造彩色像で、すべて板光背を付けるのが珍しい。また本尊の背後には、他に例のない帝釈天曼荼羅を描いた板壁がはめられている
石段を上ると奥の院へと続く
▼ 檜皮葺きの屋根に、昨日の初雪が薄っすらと積もって神秘の世界が広がる。
冷え切った空気は、より静かな時の流れをかもし出して、我々を迎えてくれた。
改修したその後も何ら、変わることなく以前にもましてその存在感を感じさせる。
思わずスケッチブックに鉛筆が走る。(画像左)
金堂(重文)
鎧坂には初雪と赤い紅葉が美しい
 初雪や
    室生寺の塔
         凛と建ち  昌秋
  
初雪で白くなった橋の袂でメンバーたち
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